
設立趣旨
伝統工芸品の産地出荷額は昭和58年の5,400億円をピークに平成26年には1,000億円となり、30年で約5分の1の規模へと減少しました。これは日本だけに限られたことではなく、世界でも同様に工芸は衰退の一途をたどっています。この流れを変え、日本全国の工芸300産地が自立し100年後も生き残ることができれば、世界のなかで日本は「工芸大国」と称されることとなるでしょう。そして工芸産地が自立するためには、産地の一番星が産地の未来を切り拓いていく必要があります。
しかし、従来のものづくりに特化した取り組みだけでは工芸の衰退のスピードには抗えず、産地の未来は失われてしまうでしょう。日本工芸産地協会は、「産地の一番星が産地の未来を描く」ため、各地のモデルケースを共有し、切磋琢磨して高め合う場です。ひいてはそれが、地域創生、産地の存続へとつながり、「工芸大国日本」と称される未来をかたちづくっていくと信じて行動してまいります。
設立目的
(一般社団法人日本工芸産地協会定款より)
一般社団法人日本工芸産地協会は、日本各地の工芸産地において最も輝く一番星たる企業が、日本の工芸及び産地の現状に危機感を持ち、その未来を真摯に考え、社会的使命を自覚し、覚悟を持って産地の未来を描くため集う場である。
日本の工芸を取り巻く現状は極めて厳しく、市場規模、販売の低迷による従事者の減少が技術の根絶を招いている一方、産地は独自の分業体制と流通機構を作り上げてきたがため、一部の事業者の承継問題が産地全体の生産体制に影響を及ぼす構造的問題を抱えている。
しかしながら自らが携わる工芸に情熱を持ち、弛まぬ努力でひときわ輝きを放つ企業は日本各地の産地に存在する。かの企業が集い、互いにその知識と経験を持ち寄り切磋琢磨することで各々の産地の未来を描く構想をつくりあげることができるはずである。
各企業の規模は小さけれども、各々が強く人格的に結合し知を結集することで、工芸と産地が直面する危機的状況を打破するばかりでなく、その真摯な理想をもって日本を世界でも類をみない工芸大国と称される未来へと導こうではないか。
かように大いなる飛躍を目指して我々は一般社団法人日本工芸産地協会を設立し、次の事業を行うものである。
- 1.工芸及び工芸産地のカンファレンスの企画及び運営
- 2.工芸及び工芸産地に係わる企業勉強会の企画、立案、運営、管理及び実施
- 3.工芸及び工芸産地に関するPR活動、広報活動及び販売促進活動に関する戦略の企画、立案及び実施
- 4.工芸及び工芸産地に関する情報収集及び実態調査
- 5.工芸及び工芸産地に関する講演活動
- 6.工芸及び工芸産地に関するコンサルティング
- 7.工芸品の開発及び販売
- 8.前各号に付帯関連する一切の事業
協会概要
- 法人名
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一般社団法人日本工芸産地協会
- 所在地
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〒630-8144
奈良県奈良市東九条町1112-1(中川政七商店内)
- 設立
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2017年2月1日
- 代表者
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代表理事会⻑ 能作 克治(株式会社能作 代表取締役)