~工芸と工業の次~
日本の工芸は、極めて厳しい現状に置かれています。需要の縮小、原材料の枯渇、産地の生産体制に影響を及ぼす構造的問題や担い手の確保など、いずれも解決すべき問題が山積しています。そうした状況の中、木工家具づくりにおいて独自の成長を遂げる地域があります。岐阜県高山市は、「飛騨の匠」と呼ばれる優れた職人たちの手業を活かしながら、工業機器の受け入れを積極的に行うことにより、工芸と工業の調和を見事に体現する産地となりました。また、職人の育成が域内で活発に行われるため、あらたな担い手「未来の匠」を多くうみだしています。『産地カンファレンスin高山2018』では、工芸や産地の担い手が飛騨高山に集い、これからのものづくりのあり様を問いかけます。ひとづくりやまちづくり、教育を通じて人びとの関心を地域へどのように集め、修錬させていくべきか。様々な声に耳を傾け、自ずと気づき、考えを深める学びの場となることを願います。
なお当日は、当協会の会員企業のほか、行政関係者、日本各地の工芸メーカー、プロデューサー、デザイナー、流通、観光、金融、サービス等、工芸と産地の活性化に携わる方々にご参加いただきます。
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